フォルクスワーゲンのワークシェアリング

2011.12.31

2002年の不況時と今回の不況とにまたがった話である。2回とも政労使でワークシェアリングを推進するという合意がなされたが、これが私には不思議でならない。もっともよく知られるワークシェアリングの事例は、ドイツのフォルクスワーゲン社であろう。これは1993年に、労働組合との間で締結された労働協約に基づいて実施したものであり、週当たり労働時間を36時間から28・8時間へと20%削減したものだ。当時欧州の自動車産業は日米の自動車産業の後塵を拝していた。

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フォルクスワーゲンも例外ではなく、経営側は、経営難による2万人の雇用削減を計画したのだが、労働組合側からそれなら労働時間を削減して賃金も下げ、雇用を守ってはどうかとの提案があり、受け入れて実施されたのである。間接コストがあるため、実際には労働時間の削減に比例してコストを削減できたわけではないから、生産性を落とすことになったが、当面の解雇を回避することはできた。